どうする家康「三河一揆でどうする!」第8話感想~【裏切りの軍師】(ネタバレ注意)

どうする家康

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2月26日放送、第8話のタイトルは「三河一揆でどうする!」です。

放送後一週間は、NHKプラスで無料で見逃し視聴ができます。再放送もあります

第8話のストーリー展開は、目次をご覧ください。

8話は予習記事の後半、三河一向一揆の本編の内容になります。

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第8話の感想

1563年に起こった三河一向一揆の本編でした。

一揆側についてしまう家臣の葛藤が描かれていました。

そして、一向一揆で暗躍するまさかの軍師が!

一向一揆が勃発

  • 家臣団には知らせず寺院から年貢を取り立てた家康、とがめる家臣団と瀬名
  • 寺院側についてしまった家臣を不忠者とみなす
  • 本證寺を攻めるが、苦戦
  • 停戦を求める夏目広次

助けを求めてるもんを放り出すわけにはいかん

仏敵じゃ!

第8話 空誓のセリフ

家康たちを仏敵とみなし、立ち上がった寺院側。

寺院側には寺院側の正義がある。

家康から寝返った渡辺守綱(木村昴さん)は一揆側のメインメンバーのようになっていました。

豪快でお調子者な感じですが、立ちはだかったら手ごわそうです。

渡辺守綱が一揆側についた理由は「家康と殴ってしまった」という理由でした

夏目広次の泣きの進言

寺々の不入の権を守りたいだけ…

何もかも もとどおりというわけにはまいりますまいか

第8話 夏目広次のセリフ

あ、元通りって言っちゃうのは・・・

家来と戦いたくはない

夏目広次が一向宗側についたという史実に、家来を守るか、殿を守るかと選択を迫られるストーリーが描かれていました。

一揆側に寝返った夏目広次を、裏切者として悪く描くのではなく、板挟みにあっていた辛さが丁寧に描かれており、胸が詰まるシーンです。

夏目広次(甲本雅裕さん)、毎回名前を間違えられるキャラですが、「夏目吉信」とする説もあるので、「信広」・「広信」・「吉次」と、家康がこんがらがってしまうという設定なのでしょうね。

ちなみに、浜松の犀ヶ崖古戦場の近くにある夏目広次の石碑は「吉信」となっていました

地味だけど真面目で家来思いの夏目広次、いつか覚えてもらえるといいな・・。

余談ですが、夏目広次役の甲本雅裕さんは、ザ・クロマニヨンズ(元ブルーハーツ)の甲本ヒロトさんの弟

内戦状態の三河、不信感を持つ家康

  • 一向一揆に乗じて手を組む吉良義昭と松平昌久
  • 吉良の調略、家臣を疑う家康
  • 本證寺へ潜入する服部半蔵

調略ちょうりゃく・・・寝返るように根回しすること

吉良の調略

一揆に乗じて、家康に敵対する吉良義昭松平昌久が手を組んでいました。

前回の織田信長の忠告が実現してしまった・・・

家康の家臣たちに、吉良からの誘いの手紙が渡されます。

千代だけでなくおふうおりんも怪しく見えてきました。

家康の家臣も一向宗が多い中、家臣としての立場と、一向宗への信仰との間で迷いが出る者がいてもおかしくない状況です。

誘いを受けた家臣の中で誰が一向宗かまでは描かれていなかったですが、通説としては三河一向一揆前は一向宗だった家臣が多いみたいです

葛藤を抱える夏目広次は家康を裏切ってしまう

夏目広次の裏切り、家臣へばらまかれた吉良の文で、家康は取り乱してしまいます。

今川氏真も配下の裏切りに疑心暗鬼になってどんどん悪い方向に行ってしまったけど、「落ち着きなされ!」と言ってくれる酒井忠次や喝を入れてくれる家臣たちが家康の傍にいるのが救い

本證寺へ潜入する服部半蔵

家康から空誓軍師の暗殺を命じられる服部党。

服部半蔵が死体になりすまして本證寺に潜入します。

女大鼠(松本まりかさん)が迫真の演技、これは誰も怪しまない

空誓の暗殺を仕掛けようとした時、服部半蔵は軍師の正体に気づく・・・。

家康の出陣

家康が出陣することで、一向宗側についた家臣の心変わりを期待します。

北側から攻めれば 敵も手薄でございます

第8話 土屋重治のセリフ

家康は、土屋重治の助言に従います。

家康が現れると、やはり退散する者も。

しかし、家康が銃で撃たれてしま

殿を守った長吉

びくびくして逃げ出してしまう長吉ちょうきち(土屋重治)。

土屋重治の三河一向一揆における逸話】

家康の家臣・土屋重治一向一揆側についたとされます。

三河一向一揆の最中で家康は上和田(現在の愛知県岡崎市)で鉄砲で撃たれてしまう

すると、

一揆側にいた土屋重治が「主君が危機にあるのに助けないのは不本意!」

と言い家康の前に立ち、一揆勢に攻撃します。

家康を裏切って一揆側についてしまったけど、殿のピンチを目の当たりにしてやはり放っておけなかったのですね

家康は危機から逃れますが、土屋重治は家康を守って討死。

家康は銃弾を受けていましたが、甲冑が固かったので助かり、土屋重治を手厚く葬らせたと言われます。

長吉が家康を身を挺して守るシーン、逸話が再現されていました。

長吉ー泣けるよー

殿をだましたという罪の意識を持ち、長吉も忠義と信仰の間で苦しんでいた

身内から裏切者が出てしまい家康も死にかけ経験をし、信頼を得られないと組織が成り立たなくなる事が分かります。

オドオドして頼りないけど、最期は家康への忠義をもって散っていった優しい長吉。

夏目広次といい、優しくて真面目だからこそ板挟みになってしまう辛さに泣けてきます。

家康は固い兜と長吉のおかげで命を救われました。

そして、最期に家康に近い家臣の裏切りを教えてくれる・・・

いよいよ家康はみんなが裏切り者に見えてしまう・・・ここが最大のピンチな気がする

配下が裏切るのではないかと信じられなくなり、おかしな方向に進んでしまった武将は多い・・・

太守様の言葉

銃で撃たれて気を失ってしまった際、今川義元(野村萬斎さん)が夢の中で登場します。

冒頭で次郎三郎(今川家人質時代の家康)が学んでいたのは、孔子の『論語』に出てくる子貢問政(政治についての教え)

高校の漢文とかでも出てきたかも

~ 『論語』の子貢問政のざっくりとした内容 ~

政治とは何なのか・・・

食糧が十分で、軍備が十分で、人々が信頼の気持ちを持つこと。 

どうしてもどれかを捨てなければならないとしたら、まずは軍備、次は食糧。

信頼がなければ人間社会は成り立たない。

我らは 民に生かしてもらっておるのじゃ。

民に見放された時こそ 我らは死ぬのじゃ。

第8話 今川義元のセリフ

論語のとらえ方次第かもしれませんが、

「政治を行う立場の者が民の信用を得られなければ、国の存亡が危うくなる」

という意味かと、私は感じました

太守様のこの教えは、次回に活きてきそうな予感がします。

気になったのが、何度か蟻の行進が印象的に登場しました。

オープニングのイラストも蓮と蟻

一向一揆に加わった民を蟻と位置付けているのでしょうか・・・。

全体の感想

第8話は三河一向一揆の本編。

一揆側についてしまった家康の家臣の葛藤や苦しみが伝わるつらい回でした。

身内同士のやりづらさ戦いをためらう様子が分かります。

特に

  • 夏目広次
  • 土屋長吉重治

一揆側へついたけど殿を守った長吉、家康側だったけど家臣を思って寝返った夏目広次。

殿への忠誠心との板挟みになる苦しみが伝わってきて、感情が揺さぶられました。

予習をして史実を知っていても、想像を超えるストーリーが潜んでいて、見終わった後にぐったりと放心状態になってしまいました。

裏切ってしまった家臣だけでなく、調略された家臣にも抱いた不信感、そして瀬名とも揉めがち。

家康はバラバラになってしまいそうな「三河」というを本当にまとめることができるでしょうか・・・。

愛すべきキャラがたくさんいる三河家臣団にはバラバラになってほしくない

タイトルは「三河一揆」ですが、家康の敵対勢力との戦いであり、三河平定戦

松平宗家の座を狙う分家の松平昌久、松平家より名家でプライドもある吉良家、家康が三河で勢力を伸ばすのは面白くないでしょう。

僧や百姓ばかりの集まりだと思っていた一揆側に敵対勢力が加わり、軍師まで登場。

苦戦を強いられる家康ですが、三河を統一する上で避けて通れない戦いです。

孔子の『論語』 に出てくる子貢問政が出てきたので、8話は家康が三河一向一揆を通して「政治とは何か」について向き合う回でもあるのだろうと感じました。

家康が子供の頃に学んだ論語、その時はよく分からなかったけど、

絶体絶命のピンチに直面してふと理解したような感じに見えました。

家康は子供の頃から読書家だったようですし。

領主が年貢を徴収するのは当たり前だ!」という、独りよがりの考え方では民の信頼は得られない

民に生かしてもらっている

裏切りに怯える家康に対する、太守様のお告げなのかもしれません。

信長も太守様もわざわざ家康に忠告しに来てくれる。

太守様、息子の氏真の夢枕にも立ってあげてほしい・・・

太守様こと今川義元(野村萬斎さん)が、また夢の中で登場してくれました。

『どうする家康』の家康から見た今川義元は、家康を導いてくれる偉大な存在として描かれていそうです。

今後も家康が『どうする』にぶち当たった時に、夢の中に登場してお告げをくれるのではと期待します。

本多正信(松山ケンイチさん)が一向一揆側の軍師として裏切っていました。

ためらいなく家康を撃った本多正信は、他の寝返った家臣とは様子が違いそうです。

その理由は今回描かれていませんでしたが、次回描かれるでしょうか。

本多正信のその後のことを考えるとなぜ寝返ったのか、是非理由が知りたいところです。 

熱心な一向宗徒と言われる本多正信は、のちに家康の側近として本願寺との交渉役になったりと家康の宗教勢力との関りに大いに携わります。

早くも宗教勢力の「軍師」となって活躍する、というストーリーは納得です。

ちなみに、「どうも足が悪くて」としょっちゅう言うのは、実際に本多正信にそういう逸話があるらしい

5~6話の上之郷城攻めでタッグを組んだ本多正信服部半蔵

8話では、二人が敵対する陣営で暗躍する者同士に。

本多正信を上之郷城攻めに登場させておいたことで、三河一向一揆の黒幕としてストーリーを大いに盛り上げる役目となりました。

それにしても、松山ケンイチさんや山田孝之さんの演技にひきつけられます。目つきが素晴らしい!

そして、本證寺に拾われた小さな女の子。

あの子が何度も登場したのは何か意味があるのでしょうか・・・気になる内容を残して次回へ。

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