10話のタイトルは「側室をどうする!」です。
放送後一週間は、NHKプラスで無料で見逃し視聴ができます。再放送もあります
10話のストーリー展開は、目次をご覧ください。
10話の感想
第10回は、三河一向一揆が終わり、反今川勢力を攻略して三河を統一した頃。
将軍がなくなったという永禄の変や、軍制を整備したような描写があったので、1564~1566年にかけての話だと思いました。
三河を統一し、遠江に目を向けようとしている様子です。
前回の三河一揆とはガラリと変わってほのぼのしたコメディー要素多めの回でしたが、最後には今後につながる不穏な描写もたくさん登場していました。
飯尾連龍を訪ねる
遠江の引間城の城主・飯尾連龍(渡部豪太さん)を訪ねる。
これからは 松平殿と共に歩みとうござる
第10話 飯尾連龍のセリフ
今川家につくか、松平家につくか選択を迫られている状況だと思いますが、飯尾連龍は松平家につく意志を持っています。
妻はお田鶴(関水渚さん)。
今川と戦をしたいわけではない。
飯尾連龍は今川と松平の橋渡し役になりたいと。
飯尾連龍と意気投合してテンションが上がる酒井忠次、嬉しくなると海老すくいをやりたくなっちゃうんですね
1562~1566年にかけて遠江(現在の静岡県西部)で起きた遠州忩劇真っただ中。
桶狭間の戦いで今川義元が討死に、今川家の支配下であった遠江も三河のように混乱状態になります。
遠江でも複数の国衆が反乱を起こし、引間城の飯尾連龍もその一人。
家康と内通し、今川家から離反したため今川氏真に切腹させられたとされます(諸説あり)。
遠江も三河も反乱状態で、今川氏真はかなり大変な状態。
疑心暗鬼になって遠江の国衆から人質をとり、謀反の疑いのあるものはことごとく処刑してしまう。9話で鳥居忠吉が話した2つの道の内、家康が選んだのは家臣を信じる道。今川氏真は家康が選ばなかった選択をしてしまっている。
飯尾連龍が城主の引間城は、のちに家康の本拠地になる浜松城の前の名前。
次回この引間城が戦いの舞台になりそうです。
風邪で床に伏せっていると言われていたお田鶴ですが、奥で無表情で花を生けていた。
お田鶴、ひそかに怒っていそう・・・嵐の前の静けさのような・・・
戦いとうはなかったぞ… 元康
第10話 鵜殿長照(回想)のセリフ
あらためて、鵜殿長照が魅力的に描かれていたなと感じました。
お田鶴にとっては尊敬する兄だったんだろうな。お田鶴、恨んでるよね。
築山に移った瀬名、家康の側室選び
岡崎城を離れ、城下にある築山に移った瀬名(有村架純さん)。
築山の庵がお花がたくさんですごくきれいでした
- 西の山沿いの方では盗みが増えている
- 乙川の橋が壊れそうなので直してもらいたい
乙川は岡崎城のすぐ南を流れる川
民の悩みを聞いて殿に届ける瀬名。
築山殿(瀬名姫)について言われるのが
- 家康との仲が冷え切っていた
- 今川一門の築山殿が三河のいち国衆であった家康を見下していた
- 家康が今川家を裏切ったことで築山殿の父が切腹させられ、築山殿が家康を恨んでいた
- 岡崎に来た時には離縁されていた可能性も
- 今川一門の築山殿を於大の方が警戒して岡崎城に入れなかった
於大の方も自分が織田方になってしまったことで今川方だった松平広忠に離縁されているから、織田と同盟を結んだ松平家にとって、今川方の築山殿を良く思わなかったとしても不思議ではないかも
こんな感じで、通説では家康と築山殿が不仲のイメージが強かったですが
三河一向一揆を機に、民の声を聴く大事さを知り、誰もが気軽に立ち寄れる場所を作り民の悩みや願いを聴く。
不仲のイメージを覆す理由で築山に居を構えたのが素敵だなと思いました。
民の救いの場である寺を取り壊すことになってしまったので、瀬名が寺の役目をささやかながら引き受けようとしているのですね。前回からのつながりが感じられます
この菩薩のような瀬名なら、民の声を聞けそうな気がします(・・・なんとなく)。
側室をすすめる強烈キャラ・於大
瀬名を訪ねた於大が、次の子をと急かします。
そなたが もう おなごとしてしまいじゃということじゃ
子を産まなくなったら 御用済みなのです
第10話 於大のセリフ
ひ、ひどい・・・
殿は もはやただの国衆ではありませんよ
第10話 於大のセリフ
於大は側室を勧めに来た。
戦国の世では戦で亡くなってしまうかもしれないし、幼くして亡くなる子も多い。
於大の言い方は強烈ですが、戦国時代ではその通り。
実際、徳川家康はたくさんの子を同盟の証として政略結婚や人質として出しています。
しかも、於大の子(家康の義兄弟)も・・・。
さらに、「竹が死んじゃったらどうなさる」という於大の言葉は的中してしまう・・・
瀬名も、子をたくさん産まなければいけないのは分かっていたのでしょう。
仲は良さそうだから、なかなか子供ができない感じなんですね。瀬名は焦るだろうし責任感じるだろうなぁ。
正室として、瀬名が側室選びを申し出ます。
「瀬名がおればよい」と言っていたけど、側室選びにまんざらでもない家康。
NHK大河ドラマ『#どうする家康 』
— 清水あいり (@airishimizu) March 12, 2023
第10話【側室をどうする!】
側室候補に
“ほぼ清水あいり”で
出演させて頂きました📺
感想ツイート、リプ、拝見しました。
笑ってる人がほとんどで
幸せです👼🏻👼🏻
そして何を血迷ったのか…💕
私を起用してくださった
スタッフの皆様に
感謝の気持ちでいっぱいです涙 pic.twitter.com/s8z1bM46wy
側室には選んでもらえませんでしたが、
— 福嶋千明 chiaki (@chiakidon12) March 12, 2023
子供達がめちゃ可愛くて
撮影めちゃくちゃ楽しかったです
ありがとうございました😊#どうする家康 pic.twitter.com/RSYtnOTog0
お葉を気に入る瀬名と於大
お下がりください
第10話 お葉のセリフ
お葉の登場がかっこいい
勇ましいお葉(北香那さん)を気に入る瀬名と於大。
/
— 大河ドラマ「どうする家康」 (@nhk_ieyasu) March 13, 2023
完璧侍女・お葉(#北香那)
城での評判はいかほど !?
\
ひそやかだが、器量がよく
人の嫌がる仕事も率先してするお葉
ほかの侍女たちからの信頼も厚く
瀬名(#有村架純)と
於大(#松嶋菜々子)は興味津々!!
▼ しかし、お葉の心の内は…https://t.co/4dgr8FBwFT#どうする家康 #切り抜き大河 pic.twitter.com/BMzCY8S1Bw
しかし、浮かない顔のお葉。
お葉は家康が攻めた上之郷城の鵜殿長照の分家で、西郡の鵜殿の娘。
でも、家康のことは恨んでいない。
お葉として登場したのは、徳川家康の初めての側室・西郡局と言われる人物。
上之郷城の鵜殿長照が討死した後、家康に臣従した鵜殿の分家から人質として出されたとも。
北香那さんはお葉を演じるにあたり、監督の要望でロボットのような動きを意識したみたいです
瀬名と於大がお葉をを側室に決めるが、警戒する家康。
#どうする家康
— 姫川明輝🌟画 (@himewolf) March 12, 2023
今日は瀬名ちゃんはじめ女性たちの想いの回でした。笑いの中にちらりと垣間見える複雑な気持ちが光ってた✨
お葉は城勤めより服部党に就職するといいんじゃない?スカウト来そうねw#どうする絵 pic.twitter.com/cmLEz6Rruo
初夜に向けて、登与・於大・瀬名でお葉を指南します。
瀬名のアドバイスを忠実にこなそうとしますが、真面目過ぎて大幅にずれてしまう。
真顔で迫ってくるお葉を刺客のごとく、家康は警戒しまくっていました。
ほぼコントでした。ムツゴロウさんみたいで笑いました
大河ドラマ『どうする家康』
— 落合さより★ぎんぎつね18集発売中! (@ochasayori) March 12, 2023
第10回「側室をどうする!」
・立派におつとめを果たした結果#どうする家康#どうする絵 pic.twitter.com/jXRxdMr721
木下藤吉郎が築山へ訪ねる
築山を訪ねた木下藤吉郎から、お市が北近江の浅井長政へ嫁いだことを知らされます。
美濃を攻める準備として、織田信長は1563年に小牧山城へ移り、浅井長政と同盟を結びお市を嫁がせたとされます。
お市が嫁いだ年ははっきりしていないようです。
織田信長が14年もかけて尾張を統一したのも1565年なので、このくらいの時期です。
おふう(督姫)の誕生
瀬名がいなくなり、お葉が岡崎城で家康を一番気にかけてくれる女性になっていました。
気の利くお葉を家康も気に入ります。
家康が肩もみの最中に吾妻鏡読んでました。2022年放送の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の最終回で家康がちらっと登場しましたが、1564年だったのでこの頃ですね。
お葉を演じた北香那さん、『鎌倉殿の13人』では源頼家の正室・つつじを演じていました。
源頼家の妻の前で『吾妻鏡』を読む家康📕#どうする家康 #鎌倉殿の13人 pic.twitter.com/aTMAu2sVoF
— 弾正 (@naoejou) March 12, 2023
お葉が身ごもり、おふうが誕生しました。
おふうは、のちに名家の大名に同盟の証として嫁ぐ督姫です。
瀬名は少し複雑そうな顔でした。
瀬名がお葉を勧めたとはいえ、お葉を気に入る家康に嫉妬してる様子
しかし、お葉は好きな人ができたから側室をやめたいと。
相手は美代(中村守里さん)。お葉はおなごが好きだった。
ロボットのように無表情のお葉が、初めて全力で感情を表したシーンでした。
#どうする家康 第10話
— ︎中村 守里︎ (@Nakamura_Shuri) March 12, 2023
ありがとうございました🙏🏻
共演の #北香那 さんと☺︎ pic.twitter.com/5SsxxgL1qP
西郡局の資料は少なく子供は一人だけでしたが、この後もと共にし、1606年に督姫の嫁ぎ先の伏見城でなくなっています。
お葉が美代を好きな理由が
小柄で控えめで かよわそうに見えて 実はしんの強いところが好きらしい
第10話 松平家康のセリフ
瀬名は、自分と好みのタイプが一緒だと思ってハッとしたのかな
ちょっと嬉しそうな瀬名でした。
足利義輝の暗殺
将軍様 お討ち死に
この時の京は大変な事になっています。
1565年永禄の変
13代将軍・足利義輝が家臣の三好義継らによって殺害されてしまう。
そして、武田信玄が上杉謙信との戦いに見切りをつけて今川を狙う。
武田信玄が小さな金をばらまいていました。
たぶん甲州金だ
「どうする家康」で、武田信玄がばら蒔いたこの金貨、何?と思った方が多いと思います。
— 🌻jtwk (@jtwk14) March 12, 2023
恐らく年代的に【甲州露一両金】かと。
ちなみに、今だと1個300〜700万円の価値があります!#どうする家康 #武田信玄#NHK #大河 #大河ドラマ pic.twitter.com/SXqO9ByyLi
武田信玄が拠点とする甲斐には金山があり金がよく採れたそう。
徳川家康が江戸時代の貨幣の参考としたのが、甲斐などで流通していたと言われる甲州金という貨幣です。
お田鶴の密告
飯尾連龍が家康との謀反を疑われ弁明をするが、今川氏真に殺されてしまいます。
密告したのは、お田鶴。
政略結婚で嫁いだ女性は、人質としての場合もありますが、スパイとしての役割を言い渡されることもあったとか。
夫や家族に不穏な動きが見られたら、実家に密告する役目。
お市の方が織田信長に浅井の裏切りを知らせたのもスパイのような行為ですね(信憑性のある話ではなさそうですが)。あとは、信康に嫁いだ徳姫とか・・・。
今川家を裏切り兄の鵜殿長照を討った家康を、お田鶴が激しく憎んでいてもおかしくない。
血を唇につけるシーンとか、お田鶴の闇落ちを感じました。
お田鶴、また密告しちゃった・・・
今川家への忠誠心の高さを感じるお田鶴ですが、もしかして氏真に忠義以上の気持ちがあるのではと疑ってしまう・・・。
左衛門よ そなたはもう東三河の旗頭なんじゃ…
三河の軍制を整えた後なのですね。
この頃、家康によって三河の軍制を三備にしたとされます。
酒井忠次は東三河の旗頭(軍事司令官)になります。
全体の感想
第10回「側室をどうする!」感想。
— 桐丸ゆい (@kirimaru_y) March 13, 2023
重い話の後の軽い話で何度も吹きだす。お葉のキャラクターがいろいろ最高。於大の方の立ち位置は絶妙ですね。怯えまくる松平家康に親近感。でも殿はもう少し目の前の瀬名の心の内をわかってあげてほしー。来週もたのしみ!#どうする家康#どうする絵 pic.twitter.com/Pw2HbPvjus
側室をどうする!という瀬名や於大、お葉がメインの息抜き回と思いきや、最後は不穏な空気が目白押し。
- 13代将軍・足利義輝の殺害(永禄の変)
- 武田信玄が駿河を狙って調略へ動き出す
- 引間城主・飯尾連龍の処刑
京で将軍が殺害されるという大事件が起き、織田信長の運命を大きく変える時代の転換期ともいえます。
【初めての側室・お葉(西郡局)】
側室となったお葉は、美代が好きだった。
たくさんの子供を産む戦国時代に西郡局が督姫一人しか産んでいない理由を、同性愛というオリジナルエピソードに。
LGBTQ当事者の生きづらさを描がき、社会問題を投げかける内容が盛り込まれていました。
歴史的には男色については伝わりますが、女性同士については聞かないにしても、あったとしてもおかしくないかもしれません。
【お田鶴の気持ち】
今回の登場は一言もしゃべらなかったお田鶴。
お田鶴もお葉も、無表情で何を考えているのか分からない不気味さがありました。
お葉は最後に全て打ち明けてくれましたが、お田鶴は内に秘めた想いを次回打ち明けてくれるのでしょう。
お田鶴の密告は悪気や腹黒さからではなく、家康には絶対に臣従しないという強い意志と、今川家の女性として今川氏真と共に進む道を貫いたように感じます。
引間城(のちの浜松城)はかなり三河に近くて松平家に寝返る可能性があるので、監視の為にお田鶴が妻として送り込まれたような気もします
家康は側室となったお葉をかなり警戒していましたが、本当に警戒すべきだったのは飯尾連龍でした・・・。
次週は、殺害された夫の代わりに、引間城の女城主となるお田鶴が家康と対立。
瀬名との関係を考えると、つらい回になりそうな予感がします・・・。
そして、ついに武田信玄が動き出します!
戦の前に入念に下準備をする武田信玄のしたたかさがすでに分かり、かなり楽しみです。
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