どうする家康「わしの家」第7話感想~【千代は何者?】(ネタバレ注意)

どうする家康

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この記事は2023年度『どうする家康』7話を見た感想記事です。

大河ドラマ大好き・自称戦国歴女が気になった事や感想を書いています。

2月19日放送、第7話のタイトルは「わしの家」です。

放送後一週間は、NHKプラスで無料で見逃し視聴ができます。再放送もあります

第7話のストーリー展開は、目次をご覧ください。

7話は予習記事の前半、一揆が起こるまでの内容になります。

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第7話の感想

瀬名や子供を取り戻した家康は、三河平定に向けて動きます。

しかし、1563年に西三河を中心に一向一揆が勃発してしまいます。

7話は三河一向一揆が始まる前触れや背景についての回でした。

舞台となったのは、本證寺ほんしょうじ(現在の愛知県安城市)。

初登場の主要なメンバーもたくさん登場しました。

  • 空誓くうせい上人・・・市川右團次さん
  • 千代・・・古川琴音さん
  • 渡辺守綱もりつな・・・木村昴さん

吃音気味で本證寺の案内役として登場した、家康の家臣・土屋長吉ちょうきち重治しげはる(田村健太郎さん)も初登場。

彼も三河一向一揆で逸話ある人物なので、次回逸話が登場するか楽しみです。

「家康」になった

  • 反今川となり、今川義元からもらった「元」の字を捨て、松平「家康」に改名
  • 瀬名を三河のおなごにすべく、厳しい姑・於大
  • 三河家臣団にモテモテの瀬名

前回まで松平元康でしたが、松平「家康」になりました。

」康とした理由は諸説あるそうですが、瀬名の

みんなが一つのにおるようで

という言葉からヒントを得たのは良かったです。

「家康」と改名し、三河を一つの家として康らかなものにしたいという流れにし、三河統一への希望を込めた気がしました。

『どうする家康』の、温かみのある家康っぽい理由でした。

松平「やすやす」になる?

瀬名が提案したけどボツになった「泰康やすやす」。

漢字は違うけれど、実は分家の大草松平家に松平康安やすやすがいます。

康安はこの頃まだ10歳にもなっていないですが、武田軍との戦いあたりで登場したら面白いかも

瀬名が三河家臣たちにモテモテでした。

真ん丸い石を瀬名にあげたがる平岩親吉にちょっと笑ってしまいました。この時代は真ん丸い石をもらうと嬉しいのかな

蟹の浴衣

竹千代や亀姫が蟹の浴衣を着ていましたが、徳川家康も実際に蟹の柄の浴衣を着ていたみたいです。

徳川美術館(愛知県名古屋市)に復元された浴衣が展示されているようです(期間限定)。

家康も淡い青色の着物を着ていました。

『どうする家康』の先行ビジュアルも、若き日の家康ブルーのイメージとし、蟹柄の浴衣の浅葱色からヒントを得たり、荒波のような苦難に立ち向かう様を表しているとのことです。

三河平定への苦難

  • 織田信長から「鷹狩」のお誘い
  • 本證寺へ遊びに行きたい瀬名と、止める家康
  • 敵対勢力と戦うが、銭がないと悩む家康たち

「鷹狩」と言う名のネズミ狩り

西尾で鷹狩をしている織田信長に呼び出されますが、なぜか武装していた。

なんと、「家康の敵対勢力」を捕まえていました。

西尾といえば、三河一向一揆の発端の一つに関連する西尾城があったり、反家康となった吉良義昭の東条城も西尾市。

【西尾城での寺院側とのトラブルとされる逸話】

1562年、家康の家臣で西尾城主・酒井正親が、本證寺に逃げ込んだ無法者を捕まえるために侵入したが、不入権の侵害だと寺院側とトラブルになる

そして、謀反の企てとして信長に捕らえられていた「ネズミ」たち

  • 吉良義昭の家中の者
  • 大草松平
  • 上野の酒井忠尚ただよし

通説で、家康の三河平定において、三河一向一揆に乗じて家康に敵対したとされる人物です。

特に酒井忠尚は、三河一向一揆が終わっても家康に抵抗を続けたようなので、一揆と関係なく家康に敵対していた可能性もあります。

三河一向一揆に関わる情報をさりげなく登場させています。

鷹狩」という名で、三河のネズミを駆除してくれた信長。

わしの家だの 一つの家だの よくそんなことが言えたもんだな。

こいつらが手を組んで立ち上がったらどうなる

あん?

第7話 織田信長のセリフ

美濃(現在の岐阜県南部)の平定に取り掛かろうとしている信長にとって、東を任せてた家康が三河で不利になっていては困る。

頑張って三河をまとめろと、信長なりの𠮟咤激励なのかもしれません。

家康、しっかり鷹狩の格好をしてきたのに、鷹狩じゃなかったね。

信長も、尾張平定はかなり苦労してるから忠告に来たのかも。優しさが伝わりづらい信長

やっぱり怖い木下藤吉郎

つかまえた「ネズミ」たちを踏んづけながらニヤニヤしている木下藤吉郎(ムロツヨシさん)。

ふとした瞬間に目が笑っていない。

織田信長や武田信玄みたいな迫力のある怖さとはまた違う、裏表のありそうな怖さです。

それにしても、話を自分のペースに持ち込むのがうまい。

瀬名に会わせたらいけない位、女好きが垣間見えるゲス発言

不入の権

通説では、三河三ヶ寺といわれる本證寺上宮寺勝鬘寺不入権が与えられていました

年貢は免ぜられており、武士の力の及ばぬ場所

家康の父・松平広忠の代に与えられたとされています。

三河家臣たちも、この寺院は特別という意識がありました。

特に、鳥居忠吉のような長老に言われると、実際に見てきた人の説得力がある

不入権を与えられた寺院は、三河の中でも独立した存在。

そんな独立勢力があるなんて、三河が一つの家とはとても思えない状況ですよね。協力してくれるならまだしも・・・

三河には家康の敵対勢力がまだまだ多く、三河平定は険しい道。

一つの家どころか、反発勢力と次々と戦わなければいけない。

でも、戦にもまつりごとにも銭がいる

そんな状態の家康にとって、年貢を納めず銭を蓄えている寺院に納得がいかないのでしょう。

一向宗の寺・本證寺に潜り込む

不入権を認めるにふさわしい寺か確かめるために、本證寺へ潜入します。

農民に変装し、本多忠勝と榊原康政をお供に、土屋重治の案内で本證寺へ潜り込む。

本證寺は町ごと堀や土塁で囲われた城郭寺院で、寺内町として賑わっています。

まるでお城の総構えのように防御力もすごそう。ここだけ異空間

にぎやかで楽しい空間、お坊さんの話も面白い。

おいしそうな団子や食べ物、巫女の踊り。

極楽浄土を表したかのような魅力的な場所です。

気になったのが、巫女さんの中に藤岡弘、さんの娘2人(天翔愛さん、天翔天音さん)が出演されていたのですね。

藤岡弘、さんも、織田信秀で登場したので親子で出演になります。

槍の半蔵・渡辺守綱

本證寺には、渡辺守綱など家康の家臣も集まっていました。

渡辺守綱役の木村昴さん、2年連続で大河ドラマ出演です。

槍一筋の「槍半蔵」として活躍してくれそうな迫力を感じます。

渡辺守綱がものすごくジャイアンっぽくて面白い

謎多き巫女・千代

本證寺にいた神秘的で謎めいた巫女・千代(古川琴音さん)。

SNSでは信濃の巫女頭

望月千代女(ちよじょ・ちよめ)ではないか」

というコメントも出ています。

望月千代女は、武田信玄の甥・望月盛時の妻で、川中島の戦いで夫を亡くし未亡人になる。

武田信玄の忍びや、歩き巫女としてスパイ活動をするという噂もある謎多き人物です。

ゲームの「信長の野望」でも女武将として出てきます。武田信玄は情報戦に長けていて忍びをよく使っていたとか。

からかった農民が主君の家康だった!と気づいて愕然とする渡辺守綱の横で、不敵な笑みを浮かべる千代が非常に気になりました。

「やっちまった~~」って言ってる渡辺守綱も、母ちゃんに怒られる前のジャイアンっぽかった

しかも、空誓上人と一緒に一揆を扇動していた。

敵か味方か分からない、7話では家康に近づきつつも、疑わしい。

木下藤吉郎が言っていた、「家康殿の所領には悪いネズミがぎょうさんおりますなあ」という言葉で、三河にいる一番怖い存在は実は千代ではないかと勘ぐってしまう。

今後どう描かれるか楽しみな人物です。

ただ、もしこの千代ちゃんが瀬名に近づいていくと、後に事件につながる可能性があって怖い・・・

カリスマ・空誓上人

空誓くうせい上人の登場と共にすがる人々。

人の心を惹きつける説法がすごかったです。

空誓様、見事な三河弁でした

みんな一生懸命に働いとるだら?なのに何でおまんまが食えんだら?

戦ばっかやっとる あほうどものせいじゃ!

第7話 空誓上人のセリフ

これを聞いている家康はつらいでしょう。

さすが市川右團次さん、素晴らしい説得力でカリスマ僧侶を見事に演じていました

みんな悪行を持っている、それでも仏様は救ってくれる。

熱狂的な門徒が必死にすがる。

浄土真宗を全国に布教した蓮如れんにょ上人のひ孫(孫とも)である、空誓上人とてつもない影響力を感じます

この団結力で立ち上がったら、恐ろしい力になりそう・・・。

現世の罪は、現世限りじゃ!

第7話 空誓上人のセリフ

殿への恩は、現世限り。

仏様はあの世でも救ってくれる。

仏を信じて立ち上がる理由がここにあるでしょう。

楽しそうな小平太と平八郎

榊原康政に誘われ、しどろもどろになる本多忠勝、初めて笑顔が見られました。

中盤から空誓上人や千代に圧倒されてソワソワするシーンが多かったですが、同い年コンビの小平太と平八郎に和みました。この2人がお供で良かった

本多忠勝と榊原康政はこの時16歳(満年齢なら14~15歳)。

現代なら中学~高校生位、年頃の二人がお祭り騒ぎではしゃいでいる様子を想像すると、なんともかわいらしいです。

榊原康政も本多忠勝も、三河一向一揆が起こる前は一向宗だったとされるので、渡辺守綱と同じように本證寺にいても不思議ではないと思いますが、家康のお供なので農民に変装していたのですね。

ナンパした女子が於大と登与で、ごまかして踊るのが面白かった。ナンパしたのが知り合いのお母さんなのは気まずい・・・。ちなみに、於大と登与は姉妹(父違い、母は同じで於富の方という美女)。

空誓と話す家康

空誓上人と話したいと言い、千代に招かれた家康。

家康一人にして大丈夫?小平太と平八郎どこ行ったの?という心境でした

考えさせられる言葉の多いシーンでした。

なぜ城に年貢をお納めにならぬのですか?

第7話 松平家康のセリフ

生きとる世界が違う。

苦しみを与える側と…救う側じゃ

第7話 空誓上人のセリフ

三河の為に戦う家康にとって、納得がいかない様子です。

三河一向一揆へ

夫婦喧嘩?

前回まであまりにも辛い状況だった瀬名が、とても楽しそうで良かったです。

今までの辛さを吹き飛ばすかのように、すごい勢いで踊っていました

7話の冒頭では家康ともラブラブな様子。

通説では瀬名姫は岡崎城には入らず、「築山殿」の名前の由来になった岡崎城から1km程離れた屋敷に住んだと言われますが、今の所岡崎城で仲良しなので安心します。

ただ、家康と瀬名の言い合いを見ると、どうしてもハラハラしてしまう・・・。

寺院の米を巡って対立

不入権を無視し、寺院の米を無理やり持っていく家康の家臣たち。

もみ米を巡って争いへと発展してしまう。

家康たちを仏敵とみなし、一向宗徒が立ち上がります。

進む者は往生極楽!引く者は無間地獄よ!

第7話 千代のセリフ

半年にも及ぶ三河一向一揆へ突入していきます。

全体の感想

7話は、三河一向一揆の前触れとなる回でした。

三河一向一揆に2話分?と思いましたが、家康にとっては最大の『どうする』の一つであり、三河平定に向けての重要な出来事。

三河一向一揆の背景を丁寧に描く事で、三河統一へつながると予想しています。

一揆勢として家康に敵対する家臣も、7話で続々と登場していました。

本證寺極楽浄土を絵に描いたような場所でした。

戦いに明け暮れ人を斬り、子供を捨てざるを得ない人も。

生きるために何かしらの罪悪を抱え、地獄のような戦乱の世を生きる者にとって、懺悔を受け止め迎え入れてくれる本證寺は天国のような場所なのかもしれない。

酒井忠次が口にした

この3年間 ずっと戦続き

不満もたまりましょう

第7話 酒井忠次のセリフ

桶狭間の戦い後、三河は家康のもとで戦続き、領民たちの疲弊や不満もたまっていると思われます。

苦難から逃れたいと信仰し、空誓の呼びかけで怒りの矛先が家康に向かったという流れが見えてきます。

本證寺のような不入権を持つ寺院は、三河の中にあっても一つの独立国のような大きな勢力。

上杉謙信や北条早雲が一向宗を禁止したり、豊臣秀吉がのちにキリスト教を禁止したのが少し分かる位、宗教の強さを見た気がします。

家康は、不入権を持つ寺院から年貢を取り立てることにしました。

それは、今までの三河における概念を覆す改革とも言えます。

並大抵のことではなく、痛みを伴うかもしれない。

その為に、次回一向宗と戦うことになります。

三河一向一揆の背景として描かれた、宗教まつりごと

政をしてる連中があほうだからじゃ

第7話 空誓上人のセリフ

特にカネの使い方については、家康と空誓上人の両方の立場から、領民のためにどう使うのが良いかと考えさせられます。

家康が三河の領主として直面する問題を投げかけられているかのようです。

戦をしてはならぬのなら、一体どうすればよいのですか?

第7話 松平家康のセリフ

戦をしたくてしているわけではない!

第7話 松平家康のセリフ

2023年のこの時期に見ると、とらえ方によっては非常に重い内容。

現代に生きる視聴者が見ても、メッセージ性の高い内容が潜んでいる気がします。

そこまでのメッセージ性があるのか分かりませんが、宗教を含め壮大なテーマを投げかけられた感じがしました

そんな中で、瀬名や於大や登与、小平太と平八郎がいつも以上にコミカルに登場して、ホッとしました。

次回は三河一向一揆の本番。

渡辺守綱と共に一揆勢として敵対するも、のちに徳川十六神将の一人になる蜂屋貞次さだつぐがまだ出てきていません。

次回登場するのかどうか気になるところです。

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