この記事は、2023年の大河ドラマ『どうする家康』を楽しむための予習記事です。
「大河ドラマは難しい」と思っている方にも、通説をもとに大まかになるべく分かりやすく背景を紹介しています。
予備知識があると、大河ドラマがグッと面白くなりますよ。
1568年、武田信玄は大軍で駿河を攻めます。
今川軍・北条軍は薩埵峠で武田軍を迎え撃ち、戦いになります(薩埵峠の戦い)。
しかし、今川家臣たちが武田軍に寝返えってしまいます。
実は、武田信玄が今川家の家臣に調略していました。
※調略・・・寝返るように裏工作すること
瀬名氏や朝比奈氏などの重臣クラスまで寝返り、今川氏真は大ピンチに!
身の危険を感じた氏真は、正室の早川殿らと遠江にある掛川城へ逃げます。
この時、早川殿は乗り物に乗ることもできず徒歩で逃げたとか。
娘思いの北条氏康は、「かわいい娘になんてことするんだ!」って感じで、すごく怒ったみたい
そして、今川家の本拠地である駿府・今川館は武田軍によって焼き払れてしまいます。
掛川城は、今川家の重臣・朝比奈泰朝が城主で、氏真を保護します。
同じ頃、遠江に進軍していた徳川家康が、今川氏真が逃げてきた掛川城を包囲します。
今川軍と徳川軍の戦いになりますが、朝比奈泰朝らが非常によく守ったので、すぐには落ちず半年程の籠城戦になりました(掛川城の戦い)。
1569年に和睦となり、今川氏真や家臣の命を助けることと引き換えに、掛川城を徳川家康に明け渡しました。
今川氏真は、早川殿の実家である北条家を頼ります。
これで、戦国大名としての今川家は滅亡したことになります。
ちなみに、今川氏真の正室・早川殿は、この後もずっと氏真を支え続けます。
本来、同盟が破棄されると政略結婚は離縁となることが多いですが、早川殿は離縁せず最期まで添い遂げます。
時には氏真のおしりを叩きながら。
この後、北条家の当主で早川殿の兄・北条氏政が武田信玄と手を組んでしまい、今川氏真と早川殿は見捨てられてしまいますが、早川殿は兄(弟説もあり)・氏政と喧嘩してまで今川氏真について行きます。
行動力があるしっかりした女性という印象です
「早川殿」という呼ばれ方は、のちに小田原城の近くにある「早川」という川の近くに住んだことから呼ばれたといわれる名前。
大河ドラマ「どうする家康」では、早川殿は「糸」という名前で志田未来さんが演じます。
【第4弾出演者発表!】
— 2023年 大河ドラマ「どうする家康」 (@nhk_ieyasu) July 14, 2022
《#今川》
関東の雄・北条家から嫁いだ姫
糸:#志田未来
今川・北条・武田が三国同盟を結んだ折に、今川氏真に嫁いだ北条氏康の娘。孤独を極める氏真を支える。物静かでおっとりとした性格だが、奥底には北条家の女らしく、強い意志を秘めている。#どうする家康 pic.twitter.com/r4dEg6XU07
溝端淳平さん演じる今川氏真をどう引っぱって行ってくれるのか、楽しみです。
徳川へ渡った掛川城には、家康の重臣・石川家成が城主になります。
掛川城は駿河との境目に近い城なので、重要な拠点となる城です。
石川家成は家康が設定した三備の西三河部隊の旗頭だったので、甥の石川数正に旗頭を譲ります。
この後、駿河を攻めている武田信玄と、今川氏真を庇護した北条氏康との戦いに発展していきます。
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