この記事は、2023年の大河ドラマ『どうする家康』を楽しむための予習記事です。
「大河ドラマは難しい」と思っている方にも、通説をもとに大まかになるべく分かりやすく背景を紹介しています。
予備知識があると、大河ドラマがグッと面白くなりますよ。
徳川家康が遠江の浜松城に移ったあたりの1570年4月、同盟相手の織田信長から援軍の要請を受け、出陣します。
理由は、越前の朝倉義景を討つため。
金ヶ崎の戦いと言われますが、織田軍が大ピンチを迎えて撤退を余儀なくされます。
その撤退戦は織田信長の人生で最大のピンチとされ、「金ヶ崎の退き口(撤退戦)」として有名です。
このあたりから、徳川家康は同盟者の織田信長の状況に大いに影響を受ける事になります。
朝倉討伐の経緯
この記事は徳川家康についての予習記事なので、織田信長については軽めの説明にします。
金ヶ崎の戦いの5年前(1565年)、政治の中心である京では、13代将軍足利義輝が暗殺され大混乱の状態でした(永禄の変)。
そして、次期将軍候補を巡って騒動が起き、候補の一人である足利義昭が京から追い出されてしまいます。
足利義昭は色々あった後、美濃へ侵攻中の織田信長を頼ります。
将軍になる為、一緒に上洛してほしいと。
1568年、織田信長は足利義昭を奉じて6万の大軍で岐阜城を出陣。
この時、徳川家康は遠江に侵出しようとしているころです
美濃から京までの街道である東山道(のちの中山道)を確保するため、六角軍と戦い追い払うことに成功。
さらに、京を混乱に陥れていた三好三人衆らを追い出し、上洛を果たした足利義昭が第15代将軍になります。
織田信長は将軍の権威を後ろ盾に一気に勢力を伸ばし、力を持つことに。
信長は、各地の大名に上洛要請を出します。
それを無視したのが朝倉義景。
何度要請しても無視され、怒った信長が朝倉討伐を決意します。
金ヶ崎の戦い
越前へ出陣
1570年4月、織田信長は徳川家康や畿内の大名や豪族に協力を依頼し、3万の大軍で出陣。
幕府の後ろ盾で朝倉討伐を掲げている織田信長からの協力要請で、多くの軍が集まりました。
越前の手筒山城や金ヶ崎城をあっさり落とします。
そして、朝倉義景がいる一乗谷へ進軍します。
浅井長政の裏切り
織田信長の味方であるはずの義理の弟・浅井長政が朝倉へ寝返ったという情報が入ります。
織田信長と浅井長政は、信長の妹・お市の方を嫁がせており親戚関係。
お市が信長に浅井の裏切りを知らせるため、陣中見舞いに両端を結んだ袋に入った小豆を送った逸話は有名ですね。
信憑性のある話ではないようですが、大河ドラマではよく登場します
「どうする家康」のお市役は北川景子さんです。
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— 2023年 大河ドラマ「どうする家康」 (@nhk_ieyasu) December 7, 2022
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朝倉家と浅井家は古くからの協力関係があります。
織田信長が浅井長政と同盟を組む際、「朝倉家には攻めないで」と信長にお願いしていたそう。
でも、信長は朝倉を攻めてしまう。
浅井長政からしたら「信長さん、話が違うよ!」って感じですね
浅井長政は、朝倉家と織田家どちらをとるか葛藤し、朝倉家に協力することを選びます。
浅井長政とお市は仲が良かったようなので、奥さんの実家を裏切るのはつらかったでしょう
織田軍の撤退戦(退き口)
浅井長政の裏切りが信じられない信長。
「虚説たるべし」(冗談だろ)
しかし、このままでは朝倉軍と浅井軍に挟み撃ちされてしまう。
織田信長はいち早く退却することに。
周りに知らせずごく少数で先に逃げたようです
退却は浅井領を通らないように若狭を通り、朽木元綱の協力も得て(朽木越え)命からがら京へ逃げました。
朽木元綱が協力してくれなかったら、織田信長は助からなかったかもしれない
ちなみに、織田信長が京から岐阜城に戻る途中に、敵対していた六角氏から依頼されたと言われる杉谷善住坊に狙撃されてしまう。
狙撃は失敗し、信長はかすり傷ですみます。
信長は杉谷善住坊に相当怒っていて、「鋸挽きの刑」という残酷な方法で処刑したらしいです
後を追うように、残された織田軍たちも撤退します。
この時に殿(しんがり)を務めたのが
- 木下藤吉郎(のちの豊臣秀吉)
- 明智光秀
- 池田勝正
※殿(しんがり)・・・撤退する際、本隊を逃がすために最後尾で敵の追撃軍と戦う、非常に危険な役目
徳川家康も殿軍に加わっていたという説もあるとかないとか。
特に、木下藤吉郎や明智光秀はこの活躍で大きく名を挙げました。
この時の秀吉には名軍師・竹中半兵衛がついているので頼もしい
まとめ
絶体絶命の中命からがら逃げかえった織田信長。
徳川家康は援軍として参加しましたが、まさかの撤退で大変な目に。
浅井長政に裏切られて怒り心頭の織田信長は、今度は打倒浅井へ。
次回は有名な「姉川の戦い」です。
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